国際証券 Seoul支店長 中村貞行氏

晴れた日に飛行機の窓から眺めるソウルの夜景は美しい。

街の中央を流れる漢江に街灯が反射して揺らめき、市内に無数に点在する教会の十字架が赤く点滅し彩りを添える。韓国人は、クリスチャンが圧倒的に多い。

先日待ち合わせ場所に向かって歩いていると、口の中に小型の拡声器でも入れているのかと思うくらいの大声で怒鳴り合っている場面に出くわした。どうやら交通事故が原因らしいのだが、韓国でこうしたシーンを見かけるのは日常茶飯事だ。

まず車が接触したら、横断歩道であろうが交差点であろうが車を道端に寄せる事なくその場での怒鳴り合いが始まる。以前、乗っていたバスが接触事故を起こした事があるが、運転手はすぐにバスを降り怒鳴り合いを始めた。後続車がクラクションを鳴らしてもお構いなし。結局、私も他の大半のお客同様に他のバスに乗り換えるハメとなった。しかし、怒鳴り合う時に手を後ろに組んでいる事が多いので不思議に思い、知人の韓国人に尋ねると「韓国人は短気だから、カッとなるとすぐに手が出る。先に手を出したほうが重い罰になるからああやって自制している」と言う。

先日、韓国の警察庁が『2000年犯罪統計』を発表した。

統計によると、韓国では人口10万人当りの暴力事件発生件数が592.6件で、日本の15.3件に比べると約40倍となっているそうだが、この数字を見て『ウ~ム、さもありなん…』と妙に納得してしまった。
「右の頬を打たれたら…」の教えは韓国に定着しなかったようだ。

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