国際証券 Seoul支店長 中村貞行氏

 夏季休暇をとって日本に一時帰国する駐在員が増えてきた。

 来月4日まで休暇を取り、大統領専用休養地・清南台(チョンナムデ)で「有意義な本を読み政策構想を練る計画」だった金大中・大統領は集中豪雨のため休暇を延期した。大統領が読む積りだった書籍に『ブルーデイ・ブック』という1冊があるが、この写真エッセイ集の副題は「だれでも憂鬱な日はある」。構造調整遅延や輸出不振、景気悪化の鮮明化そして度重なる豪雨災害と、現在の韓国を取り巻く環境を考えると本の“副題”が大統領自身の心境を表しているような気がしてくる。

 最近では、日照りと豪雨の影響で“野菜”の価格が軒並み昨年の2倍以上に値上がりし、更に韓日漁業交渉の影響から漁獲量も減少し“水産物”の価格まで上昇を続けている。景気回復の遅れに加え、インフレ懸念も台頭してきた。
 可楽洞(カラクドン)の農水産市場の“競り値”でも、ダイコンが直近5年間の平均価格117万ウォン(5トン)の4倍超となる530万ウォンまで上昇したのを始め、セリが例年の178.5%、ピーマン177.6%、ニンジン62.1%、白菜59.9%など軒並み値上がりしている。不況で野菜の需要は大きく減ったものの、供給量自体も減っているため価格上昇が続いているらしい。また、水産物も韓国人が好んで食べるタラが例年の133.9%、サバが69.5%、日韓政府間で漁場使用権に関する交渉が続いているサンマが54.8%など、いずれも大幅な値上がりを示している。

 我々庶民にとっても、“憂鬱な日”がまだ暫く続きそうだ…。

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