国際証券 Seoul支店長 中村貞行氏

 タクシーの初乗り料金が一般タクシーが1300ウォンから1600ウォン(23%UP)、模範タクシーが3000ウォンから4000ウォン(33%UP)へ大幅値上げされる。今後は荷物が多くても、仁川空港から市内までの移動にタクシー利用はできそうにない。

 「アジョシ、道が違うよ。こっちへ来たら相当遠回りになるじゃないか!」

 ソウルでは、乗車拒否は“日常茶飯事”だし“遠回り”も珍しくはなく、道を知らない観光客は通常の何倍もの料金を払う事となる。後で聞けば2万ウォンで“お釣り”がくる距離に、6万ウォンも払わされた観光旅行でソウルを訪れた知人もいる。
 
 韓国政府は今年を『韓国観光の年』と定めたが、上半期までの外国人観光客の増加率は当初目標(10%)を大きく下回る0.2%に止まった。また、今年になってから“不快感”を抱いて韓国を離れる外国人観光客が大幅に増え、今年上半期中に韓国観光公社の「観光不便申告センター」へ寄せられた外国人からの申告は235件で前年同期(169件)に比べ39%も増加し、『言葉だけの観光政策』との指摘も出てきている。政府は1999年以降、大統領主宰の「観光振興拡大会議」を開き、今年度も予算84億ウォンのうち地方祭に50億ウォン、海外広報に14億ウォンを投入したが“サービス改善”は思ったほどに捗っていないのが実態だ。

 タクシーのマナーの悪さは、235件の申告のうちタクシーに関する申告が59件(前年上半期33件)と最も多く、全体の3割以上を占める事からも明らかだ。
 今回の値上げが“接客マナー向上”に繋がる事を期待したい。    

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