文化も企業も中国へ・・・

国際証券 Seoul支店長 中村貞行氏

 中国語では韓国大衆文化の海外進出を『韓流』と呼ぶそうだが、中華圏においては最近2~3年この傾向が一段と強まっている。

 こうした流れの中、台湾でも韓国女優などの顔を真似た整形手術が流行っているらしい。台湾の有力紙『中国時報』は19日付記事で「特に、李英愛(イ・ヨンエ)、金喜善(キム・ヒソン)、金素延(キム・ソヨン)などの顔を真似た手術が若い女性の間で流行中」と報じている。「美しくなりたい」と願う女性の気持ちに国境はなさそうだ。

 さて、一昨日の韓国経済新聞に「韓国の主要製造業70社の経営責任者を対象にしたアンケート調査の結果、全体の60%に当る42社が“高賃金”、“労使紛争”、“各種規制”などを理由に、海外に国内の生産施設を移転したり現地工場を新設・増設する計画である事が判明した。また、今後も国内生産を増やすと回答した企業は全体の26.5%に過ぎず、残り73.5%は“現状維持”もしくは“縮小”との回答だった」との記事が掲載されていた。そして、全体の6割以上の企業が海外工場の新・増設及び国内施設の移転対象国として『中国』をあげている。

 韓国の基幹産業である半導体業界においても、最大手の三星電子が工場新設の優先候補地に『中国』を選んだのを始め、LG電子も海外生産比率拡大のため『中国』進出を検討中だ。“高賃金”、“労使紛争”などが失業者増大に繋がる企業の海外移転を誘発しているというのが韓国の労働者にとっては皮肉な話だ。

 しかも、こちらの『韓流』は国内産業基盤の脆弱化も招きかねない。 

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