「言葉の壁」を作るのは・・・

国際証券 Seoul支店長 中村貞行氏

 香港「Vテレビ」が宇多田ヒカルの『Can You Keep A Secret?』を紹介していたが、中国語訳の曲名は『A級秘密?』。翻訳のプロでもこれなのだから、『海外生活における“言葉”や“文化”の壁は厚い』と改めて感じさせられた。

 韓国では犬の肉を食べる習慣があり食べる犬を自分で選べる店もある、と韓国を訪れた日本人に話すと、「食べた事があるか?」と質問される。『ある』と答えると、“化け物”でも見たかのような目付きに変る。
 某日、日本食店に韓国人と出掛けると「“馬刺し”がある」と言う。出て来た料理を見て「何の肉か?」と尋ねるので『馬肉だ』と答えると、これまた“宇宙人”にでも会ったような目付きに変る。
 韓国人は馬肉を食べない。儒教の国らしく「馬は人間同様、親子で情交しない」というのが理由らしいが、“食文化”1つとってもお互い“化け物”であり“宇宙人”だ。

 昨日付「中央日報」が、26日に西大門区の子供サッカーチームと墨田区の少年サッカーチームが行った親善試合の様子を報じていた。区役所側は「反日感情が悪化しているため交流中断を深刻に考慮した」そうだが、日本チームの「大人の問題で子供達を傷つけてはならない」という意思を聞いて考えを変えたという。

 【試合が終わると、言葉も通じないのにワイワイガヤガヤと一緒にサウナに駆込む子供達を見たある韓国人父兄は「すぐ友達になれる子供達を見ていると、大人も歴史の“しこり”を容易に解消できそうな気になった」】と記事は結ばれていた。

 “言葉”や“文化”の壁を作るのは、大人達なのかも知れない。

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