外国人の一人として・・・

国際証券 Seoul支店長 中村貞行氏

 支店前にある大通りに留ったトラックの荷台でマイクを握った初老の紳士が、大型のスピーカーを通して「竹島奪回と弱腰外交」を声高に叫んでいた。

 荷台に立てられた幟には、『ペアッキン ウリタン ドクトルル テチャッチャ(奪われた 我が領土 竹島を 取り戻せ)』とある。見ていると、老若男女を問わず通行人の一割以上が署名に応じている。このようなシーンを見るたびに、韓国人の民族意識の高さと日本に対する敵愾心の強さを嫌がうえにも感じさせられてしまう。

 さて先日、ヒューレット・パッカードや韓国BASFなど有力外資系企業が参加して開かれた『国際企業委員会議』において、外資系企業の代表者達から韓国の労使問題に関しての厳しい意見が続出した。

 「企業の生産性に関係無く、労組の要求でやむを得ず賃金を20%引き上げたが、こんな状況でどうやって製造業を営めるのか?」

 「有給休暇が多く、労働の柔軟性も確保されていない。このままでは、韓国で製造業を営むのは不可能になるのではないか?」

 全経連では「外国企業が労使問題に対しこのように深刻な憂慮を表明したのは初めて」で、「韓国投資の急減や外国企業の海外移転が懸念される」としている。

 以前、ある韓国財閥系企業のトップにお会いした時に「一番頭が痛いのが労働組合問題。兎に角、“取れるだけ取る”という発想しかない」と話されていた。

 何故、国内のこうした声を今まで政策に反映しなかったのだろう?。

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