厳戒態勢

国際証券 Seoul支店長 中村貞行氏

 米国によるアフガニスタン空襲が始まって以来、我が家からも程近いソウル市龍山(ヨンサン)区梨泰院(イテウォン)にある米軍基地周辺では“戦時態勢”さながらの厳戒態勢が布かれ、街を歩く米軍兵の姿も殆ど見かけなくなってしまった。

 韓国の警察3中隊が配備されている龍山米軍基地には普段より多くの警官が動員され、基地への出入者を厳しくチェックしている。また、基地司令部に通じる5番ゲートでは、警備員と兵隊が二重で取り囲み出入りする車両を厳しく取り締まっている。このため基地周辺の道路では常に渋滞が発生しているが、こうした現象は米軍基地のある議政府(ウィジョンブ)や東豆川(トンドゥチョン)などでも同じらしい。

 米国人向けの雑貨店やパブが密集し普段であれば米国兵で溢れる梨泰院を通ったが、歩く人の中に米国兵の姿を見かける事はなかった。『米国同時テロ』発生直後と同様に、基地の将兵達には外出や外泊の制限が実施されているようだ。

 また、当支店近くの中区世宗路(セジョンロ)にある米国大使館には“開戦”と同時に武装装甲車と爆発物探知犬が配備され自動小銃で武装した警察特攻隊が物々しい警戒態勢を敷かれているし、日本人が利用するカラオケ店が密集している漢南洞(ハンナムドン)にあるイスラム寺院周辺は自動小銃で武装した警察に警備されている。しかし“開戦”以降は、寺院側が事前に約束をしていない一般人の出入りを禁止したため、今では人の出入りを見かける事は殆どなくなってしまった。

 『見えない敵』との戦いは、この先いつまで続くのだろうか…。  

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