冷え込み

国際証券 Seoul支店長 中村貞行氏

 「高気圧に覆われ、晴れるが冷え込む見通し」との気象庁の予報通り、今朝のソウルはかなりの“冷え込み”だった。“冬将軍”の到来も近そうだ。

 韓国経済も“冷え込み”が続いているが、三星経済研究所は10日『危機的時期における非常経済政策』という報告書を通じ「韓国経済が日本同様の長期不況に陥る可能性が高まった」と発表した。報告書では「政府が経済危機にきちんと対応できず、日本のような10年以上の長期不況に陥る可能性が高い」と警告、特に景気に逆行する通貨・財政政策が主たる原因とし「昨年10月に景気鈍化が叫ばれた時、2回にわたり金利を引き上げた」事を対応ミスの代表例として挙げている。

 また同研究所は、金融市場の不安、モラルハザードの拡大、対外信任度の下落などから『2の経済危機』が起きる可能性があると主張、経営が悪化している銀行や企業の処理が遅れている事も深刻な要因となっていると指摘している。

 こうした環境下で企業の求人も“冷え込み”が続き、今秋の大学新卒者の就職は『史上最悪』。名門校の卒業予定者ですら「就職シーズンに合わせ、わざと1学期遅らせた」にも拘らず「16社に願書を出して1社も連絡がない」というのが実情だ。

 今年、就職を希望している大卒予定者は約17万人。これに就職浪人の26万人を合わせた約43万人が求職戦線に突入するが求人数は約6万人に過ぎない。しかも、米国テロ発生などから採用を縮小したり取消す企業も増え始めている。

 韓国の“冷え込み”も、長引きそうな気配がしてきた。

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