日韓首脳会談 

 先週の21日から23日までの3日間、小泉首相が韓国を訪問した。

 今回の首脳会談は、歴史問題に比重が置かれた昨年10月の首脳会談とは趣を異にし、未来指向的な両国関係を再確認する場となった。国際公約であるW杯成功に向け協調を確認したが、両首脳によるW杯開閉幕式の相互訪問合意は両国の友好・協力関係を国内外に知らせるものとなった。

 これは、在任中に日韓協力関係を一段と印象付けたい金大中・大統領と、アジア地域での国際的な地位向上には日韓関係改善が必要と考える小泉首相の意向とが一致した成果だろう。

 しかし、何と言っても今回の首脳会談での一番の成果は、「日韓投資協定」の署名と「自由貿易協定(FTA)」締結に向けた『産官学研究会』の設置だ。これによって、今まで民間レベルでしか行われなかったFTA研究に初めて政府が関わることになり、永年の懸案事項でもあるFTA締結に向けて大きな一歩を踏み出した。

 とは言っても、「人口1億7000万人・国内総生産5兆2000億ドル」の単一経済圏を形成する事になるFTA締結は経済面だけではなく両国の安保戦略とも密接に関係し、両国が今後越えなければならない問題は山のように積もっている。

 一方、今回の会談で確認されたW杯開催中に日本を訪問する韓国民への1カ月間の査証免除や航空便の拡充、ワーキング・ホリデーの対象枠拡大などは「日韓パートナーシップ共同宣言」の精神に則るものとして韓国内での評価は高い。

 今後も両国が敷居を低くし裾野を広げれば、FTA締結は必ず実現する。 

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