懸念材料 

 韓国は今“バブル経済”へと進み始めているのだろうか?

 通貨供給量(M2)が二桁増加を示し低金利政策も加わって、借入れや余剰資金が株式や不動産投資に向かっている。このため、総合株価指数は昨年の安値から約80%も値上がりし、不動産価格も1年間で3割以上の上昇を示している。

 ご存知の通り、日本における“バブル経済”は85年のプラザ合意から始まった。

 財界は「円高不況論」を掲げ景気浮揚策を要請し、米国は自国の貿易赤字解消のため日本に内需拡大策をとるよう圧力を加えた。こうしたことから、日本銀行は87年2月には公定歩合2.5%という史上最低水準まで金利を引下げ、大蔵省は87年5月に6兆円の財政を投入した。国内景気が徐々に上向いていたところへ、金融・財政の双方から景気対策が実行されたことで“バブル経済”が育っていった。

 低金利政策によって行き場をなくした余剰資金や、低金利で調達された資金が証券・不動産市場に挙って流入し“財テク・ブーム”が起こった。日経平均株価は89年末には38915円と4年間で3倍に値上りしたが、誰もがまだ上昇し続けると期待していた。また低金利で資金調達ができるため、企業は設備投資より不動産投資に走り、企業の不動産投資は84年に4150億円だったものが“バブル経済末期”の90年には13兆170億円へと31倍にも膨らんでしまっていた。

 W杯、統一地方選、アジア大会、そして大統領選とイベントが目白押しの今年の韓国だが、宴の後に残るものが“バブル経済”でないことを祈りたい。  

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