「韓国版・ローマの休日」 

 「フィパラム コンジュ(口笛姫)」という映画が、間もなくクランク・インする。

 平譲芸術団の一員としてソウルを訪れた金正日・委員長の娘が宿舎を脱出し、韓国青年の助けを借り工作員と“かくれんぼ”を繰り広げるというストーリーらしい。

 その肝心な北朝鮮は、深刻な食糧事情に改善の兆しがまだ見えてこない。

 世界食料計画(WFP)によると「今月中に豆、来月には食用油も底をつき、他の穀物類も7月に底をつく可能性が高い」と言う。今でも国民1人当たり1日300グラムしか食料は配給されないが、来月からはこの量の確保すら難しくなる見通しだ。

 しかも、国民は徹底した監視下で委員長への忠誠を誓わされている。

 北朝鮮では、人が集まる場所には全て故・金日成・主席と金正日・委員長の「肖像画」を真っ先に飾らなくてはならないのは皆さん既にご存知の通り。

 しかし肖像画を壁に飾るには、北朝鮮では大変な貴重品である“屈曲”や“キズ”のない「ガラス」を嵌め込んだ“漆塗り”された“木製”の「額縁」を自分達で用意し、党機関の検閲を受けてからでないと肝心の「肖像画」が貰えない。この為、ガラスを入手する事ができず、割り当てられた新居に入れない新婚夫婦もいるそうだ。

 他のものは一切ない壁に少しも傾くことなく飾られた「肖像画」の下には“白布”と“ハタキ”などの掃除用具が入った「真心の箱」が置かれるが、不意の検閲で道具に汚れが見つかると酷い目に遭うため「真心の箱」が開かれることは殆どない。

 北朝鮮国民が「韓国版・ローマの休日」を見たら、どう感じるだろうか。

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