地下鉄にて 

 アパートから最寄の二村(イチョン)駅へ向かう道の両側は、今、真紅の薔薇が満開の花を咲かせ行き交う人の目を楽しませてくれている。

 私はこの二村駅から地下鉄4号線に乗り4つ目のソウル駅で地下鉄1号線に乗り換えて事務所へ向かうのだが、ソウルの地下鉄では新聞を始めとして玩具や乾電池に救急絆、果ては旅行バックまで実に様々な“物売り”がやって来る。

 ソウルへお越しの節には、話のネタとして一度試乗される事をお勧めしたい。

 普段、ソウル駅からは後ろから2番目の車両に乗るのだが、先日、偶々ホームへ着いた途端に列車が入って来たので、最後部の車両に乗り込むことになった。

 普段通り通勤で込み合う車内で何気なくドアーの上を見みると、『女性・老弱者専用、06:30~09:00』という札が掛かっていた。以前「女性専用車両が登場する」との報道があったのを思い出したが、周りを見渡しても乗客は老若男女入り乱れ他の車両と何ら変わった点はないし、女性客が殊更嫌な顔をしているわけでもない。一瞬「夕方6時から」とも思ったが、それなら「18:00~」と表示するはずだ。実際、帰宅時に最後部の車両を覗いたが、やはり他の車両と変わった点はなかった。

 「女性専用車両」は日本でも導入時に話題となったが、施行当初は看板だけでなく駅員が総出で乗客の整理にあたらなければ徹底することは出来ないだろう。

 地下鉄の件に限らず、韓国ではせっかく新制度を制定しても運用が不充分なためにその機能を十分発揮できない事柄が多いような気がする。

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