W杯の“余熱” 

 ワールド・カップ(W杯)での韓国チーム活躍が理由ではないだろうが、英国の格付機関「フィッチ」が韓国の信用格付を「BBB+」から「A0」へ2段階引き上げた。

 1ヶ月にわたりW杯一色に染まった韓国だが、政府はこの熱気を持続させるためにフランスのエッフェル塔のような大規模な建造物をたてる事を決定した。

 また、プロ・サッカー球団のないソウル・大邱・仁川・光州などW杯開催地を中心に2005年までに6つのプロ・サッカー球団の創設を誘導するとともに、上岩洞(サンアムドン)にあるW杯スタジアム周辺には大型量販店や映画館・文化施設などを設置し、2010年までに8000室規模の文化団地を造成する事も決定した。

 「ベスト4進出による経済効果は28兆ウォン」との試算もあるが、産業資源部の「高まった国家ブランドを活用し輸出品価格を10%引上げる高価化戦略を拡大」との主張は、余りにも短絡的で韓国の国際競争力を低下させるだけの気がする。

 現に、W杯開催地では当初見込んでいたような経済効果がなく早くも競技場や施設への投資回収をどのようにするか頭を悩ませているが、釜山経済研究所の金ヨンク博士は「施設などへの投入資金から逆算して収益予想を弾き出したのだから、当初期待通りの経済効果がないのは当たり前の事だ」と“ニベ”もない。

 「5年後、10年後に、何をもって生き残りをかけるのかが心配」

 三星グループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長も、W杯による漠然とした“国運上昇論”に対しては警戒感を表している。

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