帝王切開出産 

 「医療費を多く取れるからでしょう」と、韓国人医師は笑いながら答えた。

 先日、健康保険公団は「昨年中、産婦53万8700人のうち5人に2人(39.6%)に当たる21万3200人が帝王切開手術で出産した」と発表した。

 帝王切開による分娩率は、1999年の43%を最高に減少傾向にあるとは言うものの未だに世界最高水準で、世界保健機関の勧告値(5~15%)は勿論のこと、米国(23%)・日本(20%)・EU(20%)などと比べても際立って高い。

 健康保険公団では、帝王切開が減らないのは「帝王切開の費用(18万1000ウォン)が自然分娩料(約11万2000ウォン)より高く、医療紛争の際にも医師に有利に働く」などの点を理由として挙げている。

 「生まれてくる子にとって、一番運勢の良い日を選んであげられるからです」

 昨年、帝王切開で無事に男の子を出産した韓国女性の答えだ。

 韓国人なら誰でも自分の生まれた“月日”に加え“時刻”まで知っており、今でも結婚などを決める際の判断材料にする場合が多い。

 「でも、下手に“時刻”まで尋ねると相手に『その気がある』って悟られるから、確認するのが結構大変なんです(笑い)。以前交際していた男性は、巫女さん2人から『結婚したら、あなたが早死にする』って言われたので別れたんです」

 韓国における帝王切開出産は、医者の実利と韓国社会に根強く残る因習とがマッチして、世界最高の水準を維持し続けていると言えそうだ。

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