日韓の差 

 「強力な権限を持つ大統領制の賜物でしょうね」

 韓国の金融機関が立ち直っている理由を尋ねると、こんな答えが返ってきた。

 「韓国最大手の『国民銀行』と日本の『みずほ銀行』の預金量が10倍近く、また両国のGDPも10倍近く差があります。金融危機以降、韓国において金融圏に投下された公的資金額はGDPの約30%に相当します。日本の金融機関もGDPの30%に当る公的資金が投入されたら忽ち立ち直るでしょう。でも日本の首相には、こんな大胆な決定を下すだけの権限はないのではありませんか?」

 「先日、老人宅に泥棒が入り自宅にあった数千万円が盗まれたという日本のニュースを見ましたが、韓国では絶対にあり得ない事件です。韓国人は、まとまった資金を無金利で放置するような事はしません。預金金利が低ければ、多少のリスクを覚悟しても株式や不動産など必ず何かに投資します」

 「だからでしょう。株式市場の時価総額も10倍近い差ですが、売買代金差は3割程度です。しかも、個人投資家の占有率が株式市場で80%、先物市場でも50%以上あります。日本は株式市場で20%程度、先物市場には殆ど参加していませんよね。でも、見方を変えると“韓国人は博打好き”とも言えますが…」と笑う。

 「景気が悪いと言って消費を控え、金利がゼロでも株や不動産には投資しない。“デフレ”だと言うが、自分達で“デフレ”にしているようなものです。世界有数の債権国で個人金融資産も多いというのに、日本も不思議な国ですね」

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