『青瓦台の人々は何を食べるか』 

 『青瓦台(チョンワデ:大統領府)の人々は何を食べるか』という本が出版された。

 著者は金泳三(キム・ヨンサム)前大統領時代から大統領府の栄養士として働くチョン・ジヨン氏だが、「金大中(キム・デヂュン)大統領は夜食が好きでインスタント・ラーメンを特に好んだが、健康のため夫人の李姫鎬(イ・ヒホ)女史から禁止された」など、明日のメニューは“極秘事項”とされる大統領夫妻を始め高位秘書官・一般職員に至るまで“大統領府の人々”の食事に纏わる様々なエピソードが書かれている。

 以前、青瓦台の昼餐会に招かれた事があるが、その時にメイン・ディッシュとして出されたフィレ・ステーキが身は箸で切れるほど柔らかく味も極めてジューシーで、韓国で食したステーキの中でも最高の味だったという記憶がある。

 肉を口一杯に頬張りながら、『大統領というのは、いつもこんなに美味しいものを食べているのか…』と感嘆しながらも羨んだものだが、この本の著者によると「大統領夫妻は必ず朝食を召し上がりますが、玉子焼きや焼魚といった平凡なメニュー」で、「80歳を目前に控えたお2人がお元気なのも、小食で摂生に努めておられるため」という事らしいから、日常の食生活は私と大差がないようだ。

 昼餐会の折、日本語堪能な女性職員に「皆さん、外国語がお出来になるのでしょうね?」と尋ねると、2ヶ国語以上話せないと青瓦台職員になれない、とのこと。

 失礼を承知で出身校を尋ねると「ソウル大学を卒業して、東京大学に留学しました」との答えが、爽やかな笑顔とともに返ってきたことを憶えている。

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