相場 

 「相場は失望の中で生まれ、疑惑の中で育ち、歓喜の声と共に終わりを告げる」

 世界同時株安が進行する中、日韓ともに株式市場の低迷が続いている。

 日本では、日本銀行が銀行保有の株式を買い上げる株価対策を発表したが、下落傾向に歯止めがかからなかった。これは、その実効性に対し株式市場が疑問を呈している証だろう。政府も「国債発行枠30兆円」という当初の方針に固執しない雰囲気となり始めているが、6月末での日本の債務残高は627兆3900億円に達し過去最高額を更新しており問題を抱えたままの政策変更となりそうだ。

 一方、韓国も総合株価指数が600ポイントを大きく割れこみ、KOSDAQ市場は開場以来の新安値を更新している。こうしたことから、韓国政府は企業年金の早期導入などを含む「金融市場安定対策」の早期実施を検討し始めた。

 こうした環境を踏まえて、先週、韓国銀行は金利の据え置きを決定したが、朴昇(パク・スン)韓銀総裁は「証券市場が低迷し世界経済の先行き不透明感が増す状況で金利を引き上げると、不安感増幅など副作用を齎しかねないため」と説明した。

 その一方、「来年は消費者物価上昇率が3.5%を超える可能性があり、経常収支も赤字に転じかねない」と、韓国経済の先行きに対し強い警戒感も示している。

 日韓ともに、株式市場が最も嫌う“不透明要因”が様々と存在することから株式市場の低迷は当分続きそうだが、私の周囲からも市場に対する“失望”の声が聞かれ始めたことを考えると、相場の“誕生”はそう遠い話ではないのかもしれない。

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