板門店に行った。ソウルからわずか1時間半。板門店は共同警備区域(JSA、Joint Security Area)のことで、ここへは政府から許可を受けた旅行会社のツアーでしか行けない。

外国人は原則的に行けるが、韓国人は30人以上で申し込み最低でも半年は待たされるそうだ。漢江に沿って進むと川は臨津江(イムジンガン)となる。この川岸には密入国を防ぐためにずっと鉄条網がはってある。

途中でバスガイドからいろいろな注意を受ける。JSA内では北朝鮮に向かって指を指すことは厳禁。サンダルは不可。走ってはいけない。こうした行為に違反した場合はツアーは即刻中止になる。実際にJSAの中で走った人がいたため全員のツアーがそこでストップになった実例があったとのこと。

非武装地帯を挟んで至近距離で2つの国家の巨大な国旗掲揚塔に国旗が翻っている。冷戦の象徴であるベルリンの壁がなくなった今、分断国家が対峙する唯一の最前線の緊張感を体験すると複雑な思いが心をよぎる。

【ソウル生活を始めたばかりの筆者が、日々の生活で出会う“韓国の不思議”を写真とエッセイで切り取ります。
The Daily NNA韓国版に連載中

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