ソウルの駐在員仲間と日韓古代史の旅と称し宮崎県を訪ねた。西都原古墳群や宮崎神宮、江田神社、高千穂はそれぞれ新鮮な驚きがあったが、特に強く印象に残ったのはこの土地に伝わる百済王伝説と「師走まつり」であった。

「百済の里づくり」の立役者である元南郷村長の田原正人氏から直々に説明を受けることができた。朝鮮半島で滅ぼされた百済の王族が宮崎に漂着したが、父と子は別々の神社(それぞれ南郷村の神門神社と木城町の比企神社)に祭られた。

「師走まつり」は年に一度、子が父に会いに行くというもの。90キロメートルの道のりを“御神体”を左肩に担いだ村の人々が、古式にのっとり練り歩く。この祭りを1,000年も続けていると聞き心底驚いた。壮大な迎え火や別れの朝に顔に墨を塗るなどの独特の風習が九州と朝鮮半島のつながりを強く暗示させる。いつか祭りの日に訪れてみたいと思った。

【ソウル生活を始めたばかりの筆者が、日々の生活で出会う“韓国の不思議”を写真とエッセイで切り取ります。
The Daily NNA韓国版に連載中

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