新村の現代百貨店のすぐ近く、ビルの4階にある日韓交流センター「トトロハウス」に入ると、夢中に漫画を読む人、コーヒーを飲みながらパソコンで日本語サイトを見る人、談話室でおしゃべりする人・・・と、思い思いに過ごしていた。小坂春奈さん( 28 )と 鄭 珍基 さん( 37 )夫婦がここにオープンしたのは日韓ワールドカップが共催された 02 年。1カ月4万ウォン(ビジターは2時間利用3000ウォン)で、日韓の情報収集と交流に役立つスペースをつくろうと始めた。口コミやインターネットで存在は知られるようになり、年間 4000 人が利用、韓国国内旅行や留学アドバイスも行なっている。

 毎週金曜日の 20 ~ 23 時 には交流会が開かれ、 60 ~ 70 人が参加する。構成は日本と韓国人が半々。交流会は堅苦しい規則はなく、自然にいくつかのグループに分かれ、おしゃべりに花が咲くという。

 2人は小坂さんが高校時代に出会い、6年の交際を経て結婚。新村という学生街にあることもあって、結婚を考える日韓カップルから相談を受けることも多い。小坂さんは「韓国人と結婚する時は、家族の問題も一緒についてくることを覚悟して」とアドバイスする頼もしいオンニ(姉さん)だ。

【トトロハウスは 13 ~ 22 時 開業、電話 02 - 322-5237 】

 

 仁寺洞の路地裏のまた裏に、喫茶店「舎廊房(さらんばん)」の看板が見える。階段を登って2階の扉を開けると、韓国伝統家具にちゃぶ台が二つ置かれたこぢんまりした部屋。「ここ、喫茶店ですよね?」。初めて訪れる人は、ちょっと戸惑うかもしれないが、韓国家屋の客室をイメージした韓国伝統茶の店だ。

ビョン・キュチャンさん( 40 )と田辺薫さん夫婦が、壁紙貼りをはじめ内装のすべてを手作りで行い、 2004 年2月にオープンした。店内ではチマチョゴリをレンタルし、写真撮影もできる。人懐っこい夫婦に日本や韓国文化や生活について質問すれば、話がどんどん弾み、つられて隣のお客さんも会話に加わってくる。なんとも不思議な家庭的な雰囲気だ。

「舎廊房が目指すのは、出会いの場、談話の場になること。友人の家を訪ねた時のようにくつろいで、新たな出会いを楽しみ、日本と韓国を行きかう人たちの合流点になればとうれしい」と田辺さん。実際、日本語を勉強中の韓国人、韓国に暮らす日本人、日本旅行者のリピーターらが夫婦に会うのを楽しみに店に訪れ、日韓交流を求める市民の溜まり場と化している。

 【舎廊房は、 11 ~ 21 時 営業、電話 02 - 735-7888 】