多くの釣り好きに韓国での釣りの情報や釣行の機会を与えるべく設立され、今般 SJC のクラブとして認可された「ソウル釣りクラブ」についてご紹介いたします。

 

 このような紹介記事では、皆様の興味を引くためにある程度面白おかしく、誇張もウソにならない程度に脚色したりもするのでしょうが、この始まりはホントに小説より奇なりでして、そもそものことの起こりは私と当クラブの現会計の T 氏とが二村洞で偶然 30 年ぶりに再会したことから始まります。

T 氏と私は実は同じ小学校、中学校、高校に通った仲で、この間互いにすぐ近くにいたのですが高校を卒業した後は別々の大学に入ったためその後会うことはありませんでした。

その二人が 2005 年の 5 月に二村洞の道を歩いていてすれ違い、「あれ、こいつどっかで見たことがあるな。」とお互いに思いつつも通り過ぎたのです。私は、「まさか同級生がソウルにいるなんてことはあるもんじゃない。偶然にしても似ている人がいるものだ。」と無理やり納得していました。

その後のある日、 SJC から届いた書類の中に SJC の新入会員を記したページがあり、そこにはなんと、似てはいても他人のはずであった T 氏の名前があるではないですか。早速 SJC の事務局に行き、事情を話して T 氏の連絡先を教えてもらいました。

その後二村洞の居酒屋で再会を果たし、来し方、近況などを話しているうちに T 氏が「韓国で釣りが出来るんだろうか? 実は釣りが好きで、道具一式を持ってきているんだ。」と言うではないですか。私も日本に居たときは会社の同僚と誘い合って釣りをしていたクチで、もちろん釣りの道具も持参していました。「じゃ、韓国で釣りをやってみよう」と二人で盛り上がったわけです。

 

 それからは、 T 氏は会社の通訳をもっぱら釣りの話にだけ使い、仕事の相手に「釣りしませんか? 釣りが出来るところ知りませんか?」とやっていたらしい。そうすると出てくるもので、現副会長の MARK 氏が同類であることが分かった。これらのメンバーが、まずは第一回目の釣行の際の酒席で、赤い顔をしながら「釣りクラブを作る!」と叫んだのは 7 月頃の話です。

誘い水の匂いを嗅ぎ本能が覚醒した MARK 氏は自らの人的ネットワークや某メールマガジンを駆使してさらに仲間を集め、やったことはないが釣りしてみたいという現総務幹事の M 氏、釜山の漁師とツーカーという強力な助っ人 F 氏やらが集まって、というか、これらの方々に助けられて、仁川方面での釣りがコンスタントに出来るようになったのです。

そして 9 月、メンバーの投票によりクラブ名が決り、「ソウル釣りクラブ」が誕生しました。

 

  我々は、韓国でも釣りがしたいがどうすれば出来るんだろうという、この一点で悩んでいたわけで、恐らく日本から来た駐在員の中には同様のストレスを感じている人も多いのではないかと考えました。そして、これらの方々にこうすれば釣りが出来ました、韓国の釣りではこんなことがありました、という情報提供が重要だと考えました。幸いメンバーの M 氏はホームページ作成の技量に優れていたこともあり、我々の知り得たことや毎回の釣行記をそこに掲載することで釣りに関する情報提供ができるのではないかと考えています。

 

 さて具体的な活動はというと、時々は済州島や韓国南部へ遠征したり、韓国の友人のツテで磯釣りなども行いますが、主流は仁川沖での、もっぱら釣り船を使ったウロ(クロソイ)、ノレミ(アイナメ)、ヒラメ狙いです。

当初 T 氏と M 氏は配偶者のクビキがないためか毎週のように出かけ、釣り宿の奥さんに「お金は要らないから明日もきてね」といわれるまでに馴染んでしまいました。これが通常のペースであると錯覚したまま今に至り、ほぼ毎週土曜日、釣行の企画を立て、魚の顔を見に行くのが活動の基本です。

もちろん普通のひとはこのようなペースについて行けるはずもありません。しかし、その週はだめでも翌週なら釣りがしたいというような皆さん個々の都合も吸収できるわけで、この二人のペースも当人たちのエンゲル係数の低下以外にこれといった弊害もないことから、寒くなり北風が強くなって釣行は無理という時まで、当面はこのまま続くと思います。もっとも、寒くなれば江原道あたりで氷に穴を掘って釣りをするんだという淡水系のプロである会員 A 氏が、以降のペースメーカーになる可能性もあります。

 

 活動の面で特筆したいのは、釣行後に釣った魚を会員宅に持ち込んで会員自らの手で料理し、集まったメンバーと一緒に釣果を味わうという点です。料理のレパートリーはホームページに詳しいのですが、刺身はもちろん、寿司あり、煮物あり、蒸し物あり。プロには見せられませんが味はそこそこです。こうして釣り人の素人料理人を増やすのもいいんじゃないかと思っています。包丁さばきも堂に入り、料理も上手になれば、奥さんからの尊敬のマナザシも期待できるではありませんか。

 

 皆さんのおかげでいろんな人が仲間に加わって現在会員数 20 名ほどになりました。

先日はある団体の旅行代わりの「釣りツアー」に参画し、名ばかりのインストラクターとしてお仲間に入れてもらったりもしました。このようなお手伝いも大歓迎です。また将来、自前の企画で釣り大会などを開催し、家族で釣りを楽しんでもらうようなチャンスも提供したいとも思っています。

釣り好きや「初めてやってみたけど面白かった」というような人を少しずつでも増やし、釣った魚を肴に一杯やるという仲間の輪を広げていきたいと思います。