本稿内容は、日本の運転免許証を取得している邦 人の方を対象にしています。
 
邦人が韓国内で車を運転するためには、次のいず れかの運転免許証が必要となります。

(1)日本の国外運転免許証
  日本と韓国は、道路交通に関するジュネーブ条約 を締結しており、日本が発給した「乗用車を運転で きる国外運転免許証」を所持していれば、上陸の日 から起算して1年間(ただし、当該国際免許証の有効 期間内に限る)は、韓国内において乗用車を運転する ことができます。
国外運転免許証は、発行から1年以内で日本の免許 証が有効期限内であれば何回海外に行かれてもその 度に使用できます。
(2)韓国の運転免許証
  韓国の運転免許証を取得するためには、次の2通 りの方法があります。
(ア)日本の運転免許証からの切り替え (イ)韓国の運転免許試験を受験
 
(1)日本の国外運転免許証
 
(ア) 出国前で日本に住所を有する場合 申請者本人が、運転免許証記載の住所地を管轄 する公安委員会(運転免許センター等)で国外運 転免許証の発給申請を行います。
  a.申請期間
運転免許証の有効期限内です。免許停止処分を 受ける方や停止中の方は、手続きできません。
b. 必要な書類等
① 国外免許証交付申請書
② 外国に渡航することを証明する書類(パスポート等)
③ 現に受けている運転免許証
④ 免許証用写真1枚(縦5cm×横4cm)
申請前6か月以内に撮影した無帽、正面、無背 景で、胸から上が写っているもの。 
⑤古い国外運転免許証をお持ちの方は、その国 外運転免許証
(イ) 生活の本拠が韓国にあり、日本国内に住所を有 しない場合
a.一時帰国の際に申請者本人が申請する場合
一時滞在先を住所地として同所を管轄する公安 委員会(運転免許センター等)に対して国外免許 証の申請を行うことができます。申請手続きは 前記(1)(ア)と同様です。
なお、一時滞在先と免許証上の住所地が異なっ ているときは、一時滞在先への住所変更手続を 行う必要があり、滞在先である実家やホテル等 が住所であることを証明する書類(本人宛の郵便 物や家族やホテルの支配人等が作成した滞在証 明書等)が必要となります。
b. 申請者との代理関係が明らかな親族等が代理申 請する場合
一時帰国が困難な方については、運転免許証記 載の住居地を管轄する公安委員会(運転免許セ ンター等)に対して親族等が代理申請することが可能です。
この場合、前記(ア)bの書類に加え
① 申請者が親族等に宛てた依頼状等委任状
② 依頼された代理人であることを証明するもの(運 転免許証等) 等が必要になります。パスポートについては、未 使用のページも含めた全ページのコピーが必要で す。現に受けている免許証はオリジナルでなければ なりません。
その他詳細は、各都道府県警察の運転免許センタ ー等にお問い合わせください。
(2)韓国の運転免許証
  本稿を読まれる大半の方が、既に日本の運転免許証 を取得されていると推察されるところ、本稿では、日本の運転免許証を韓国の運転免許証に切り替える方法 について説明します。韓国に入国して韓国の運転免許 証を手にするまでの手順は、次のとおりです。
(ア) 外国人登録
  日本の運転免許証を韓国の運転免許証に切り替えることができるのは、「外国人登録を行っている者」とされており、外国人登録を行わない90日未満の短期滞在者は該当しません。
(イ) 日本大使館領事部で運転免許証の証明書を取得運転免許証(コピー不可)を持って日本大使館領事部証明窓口に行きます。そこで日本運転免許証証明書申請書に必要な事項を書き込み、運転免許証と共に窓口に提出します。1時間以内に「日本運転免許証証明書」を受け取ることができます。手数料は19,000ウォン(毎年度変更する可能性があります)です。
(ウ) 運転免許試験場で韓国の運転免許証への切り替
えを申請申請者本人が最寄りの運転免許試験場に赴き、韓国の運転免許証への切り替え申請を行います。
(代理申請不可)
a. 申請場所
江南試験場:江南区大峙洞998-1
道峰試験場:蘆原区上渓10洞611-1
江西試験場:江西区外鉢山洞425
西部試験場:麻浦区上岩洞438
b. 必要書類等
① 申請書(姓名、外国人登録番号、住所、電話番号等を記入)
② 日本の運転免許証
旅券の出入国証印を通じて免許取得国(即ち日本)で90日以上在留していたことが確認できなければ、有効な運転免許証とはみなされない。
③ 旅券
④ 外国人登録証
⑤ 日本運転免許証証明書
⑥ 写真3枚(カラー、縦4cm×横3cm)無帽、正面、無背景で申請前6か月以内に撮影したもの。
c. 手数料
身体検査費と免許証作成費を合わせて1万ウォンが必要です。
d. 日本の運転免許証の回収
韓国は、日本の運転免許証を韓国の運転免許証に切り替える際、日本の運転免許証を回収しています。回収された運転免許証は、回収した免許試験場で保管され、名義人が韓国を出国する前に免許試験場を訪れ、旅券と出国日程が刻印された航空(乗船)券を提示すれば返還されます。
その際、韓国の運転免許証を提出する必要はなく、韓国に再入国した際に日本の運転免許証を再提出する必要もありません。再入国後は、日本と韓国の両方の運転免許証を所持することができます。
日本の運転免許証を名義人に返還する措置は暫定的なものとされていますが、韓国側は、「当分の間、変更する予定はない。」としています。
e.その他
受付時間、申請から受領までの期間等は、各試験場で異なる模様です。
道峰試験場の場合は受付時間:月曜日から金曜日までの8:40~16:00(昼食時間除外) 祝祭日を除く申請から受領までの期間: 午前中申請すれば午後受領午後申請すれば翌日の午前中に受領となっています。
その他詳しいことは、運転免許試験管理団(電話: 1577-1120, www.dla.go.kr)にお問い合わせ下さ
 
運転免許証も取得し、後は車を購入して運転するだけですが、韓国の道路交通は、日本と比べて異なる点が多々あります。交通ルールだけでなく、運転方法(荒さ?)もかなり違います。韓国で車を運転するに際し、必要最小限気をつけるべき点について、以下簡単に説明します。
(1)日本と異なる交通規則
 
(ア) 車両は右側通行
(イ) 都市部の大通りでは、原則左折禁止
そのかわりにUターンやPターン(右折を3回繰り返すことで、進行方向に向かって左折方向に進行)が可能になっている箇所が多数あります。
(ウ) 左折やUターンの要領
左折専用信号のある交差点では、青信号では左折できず左折信号が点灯している間に限って左折できます。
Uターンは、進行方向の左折信号が点灯している間に可能であったり、赤信号が点灯している間に可能であったりとバラバラです。信号機の近くにどのような場合Uターンが可能なのか、標識等で示されています。
(2)交通マナー
 
(ア) ソウル等の都市部では、交通渋滞が激しいのみならず、直進中、車線が突然減少したり、左折レーンに入ってしまったり等の構造上の問題もあり、強引に割り込む車、ウィンカーを出さずに進路変更や右・左折する車、信号や車線を守らない車等が多く見られます。
(イ) また、進路変更しようとすると変更方向後方の車両が急に速度を上げて妨害しようとすることも多々あります。(日本と比べてあまり譲歩してくれません。)
(ウ) その他、渋滞になると反対車線を逆走、歩道上を走行するオートバイ等、交通マナーは悪いと言わざるを得ません。
(エ) 歩行者も横断歩道以外で道路を渡る人、信号を守らない人が多く、急な飛び出し等もあります。
(3)特殊な道路環境
 
(ア) 分かり難い道路標識・標示
韓国の道路標識・標示は、基本的にハングルで記載されています。案内標示板等では、ハングルと英語が併記されている場合もありますが、英語表記は全体的に字が小さく、ハングルを読めない人にとっては苦労します。夜間は、蛍光塗料が使用されていない箇所が多いため、道路標識等の視認性が悪くなっています。
(イ)日本に比べて多いバス専用レーン市内の大通りや高速道路等に一般車両の通行が禁じられているバス専用レーン(青色の実線もしくは破線)が多く設定されています。
(4)多発する交通死亡事故
 
(ア) 韓国では、平成17年中人身事故が214,171件発生し、死者数は6,376名に達しています。人口10万人当たりでは13.2名の方が亡くなっており、日本の5.4名に比べて約2.4倍となっています。
交通事故は、いつ自分の身に降りかかるか分かりません。しっかりした保険に加入し、事故の当事者となった時は、警察に通報し警官立ち会いの下検証を求めることが望まれます。
(イ) なお、韓国でも同乗者を含めたシートベルトの着用が義務付けられており、運転中の携帯電話の使用も禁じられています。いずれも違反者には罰金が科されることになっており、不幸にして事故が発生した場合、過失認定において非常に不利に働きます。(死亡事故で、車両の後部座席に乗車していた被害者について、シートベルトを着用していなかったことを理由に保険金支給額が大幅に減額されたケースがあります。)
以上、韓国の交通事情について説明しましたが、 「日本で運転するよりは厳しい環境にある」ということを念頭に置いて、安全運転に努めてください。
交通事故に関してお困りのことがあれば日本大使館領事部(02-739-7400)まで御連絡ください。