'お花見'日本とは違う風味 韓国に住んでみて

間宮 武美 comON21副社長

私がソウルに赴任して4年弱になる。韓日の差異を観察する時、特に日ごろの生活場面で「同じようで違う。違うようで同じ。」という光景をいつも目にし大変興味を感じている。

私の留守宅は日本の東京に近い古都鎌倉である。家の近くの鎌倉山には見事な桜並木があり毎年4月になると満開の櫻を楽しんだものです。そんな私はソウルに来てから毎年韓国の満開の櫻をいろいろな所で楽しんで来ました。2000年「鎮海(チンヘ)の櫻」2001年「慶州(キョンジュ)の櫻」昨年は母親がソウルで個人展を開催したので地方に行くことが出来ず「汝矣島(ヨイド)の櫻」を楽しんだ。その櫻の旅の中でも「同じようで違う。違うようで同じ。」をいろいろ感じた。最初の春には真っ先に桜で有名な鎮海へ行ってみたいと思いマラソン仲間で旅行会社のJ社長に頼み込み、シーズン真っ盛りの花見ツアーを探してもらった。ソウル在住のS先輩と同僚のY君を誘って週末の1泊2日の旅は、ソウルから鎮海まで「ムグンファ号」で6時間あまり。列車はほぼ満席でほとんどが鎮海の「桜まつり」ツアーの客達でした。車窓からの景色は一時間後には、もう田舎の風景で日本の列車の車窓からの景色と変わらず違和感がなく一瞬何処にいるのかと思い、特に大邱(テグ)を過ぎた頃から、沿線の小学校の校庭に咲く桜、ホームの駅舎の脇に咲く桜を見ていると日本での地方の旅の途中という錯覚をしてしまう程、懐かしい景色でした。鎮海ではまず海軍士官学校に行った。日本では櫻の下での宴会用の場所を確保するのに一苦労である。鎮海では人々は歩きながら静かに桜を鑑賞するスタイルでした。櫻を楽しむ方法にも違いがあるものだと思いました。ところが帰りの「花見列車」のなかでの光景にはびっくりした。私は缶ビールを買うために食堂車のドアを開けた途端大音響の中で酔っ払ったおじさん、おばさんが演歌曲で踊りまくっているではないですか。花見での気分高揚はやはり同じようなものがあるのだと妙に納得しました。

今年はいきなり全羅南道(チョンナナムド)の南原(ナムウォン)にある双渓寺(サンゲサ)の櫻並木を見たくて先週末に高速バスで南原に向かった。そこは「春香伝」で有名な場所なので以前から一度行きたいと思っていた。急な思いつきのため友人達のスケジュールが会わずに一人旅になってしまった。南原(ナムウォン)から求礼(クレ)まで市外バスで行き、ここで乗り換え目的地花開(ファゲ)行きの市内バスの運転手さんが最高に愉快であった。乗客全員が双渓寺まで行く客と確認するや、渋滞を避けいつものコースでなく田んぼの抜け道やソンジンガン対岸の櫻並木をどんどん目的地に向けて走った。花開大橋近くでとうとう渋滞になると反対車線を逆走して目的地に近づいた。おかげで少しひやひやしたが予定外の川辺の櫻並木まで堪能できた。この臨機応変さは日本では絶対にない特別サービス(?)であった。そこで食べたカルビチムがとてもおいしかったが、双渓寺の桜並木と櫻吹雪は見事なものだった。

間宮 武美(58)
69年慶応大学卒業、73年日本2位の広告会社博報堂入社。99年7月博報堂ソウル事務所設立に伴い初代所長。02年3月博報堂が「comON21」と資本提携したためこの4月副社長として就任した。

戻る