主催:SJC教養文化委員会
 
第2回教養文化セミナー
演題「彫る―棟方志功の世界」初めて見るムナカタ



講演者:石井頼子氏
「棟方板画美術館」学芸員


日時:2008年3月15日(土)14時から15時
場所:国際交流基金ソウル事務所イヨンホール


講演の中で上映する映画は、最晩年の棟方の一年
を追ったドキュメンタリーで、1975年のベルリン国際映画祭短編映画部門でグランプリを受賞。国内でも芸術祭大賞をはじめ、多くの賞を受賞した作品です。

講演の後、国立現代美術館を訪れ、先生の作品解
説を伺いながら、実際の棟方作品を鑑賞します。

 



[華狩頌(はなかりしょう)] 1954年
 高句麗古墳の狩猟図写真を元に、「心の矢で美を射
 止める」という意味を込め、武器を持たない狩猟図を形
 作った作品です。
 

 作品と同時にその人物像がはっきりと浮かんでくる作家は多くありません。棟方志功は数少ないその一人ではないでしょうか。しかしながら、没後三十余年を経て、棟方を知らない世代も確実に増えています。また、国外での評価も高い棟方ではありますが、文化交流史上デリケートな関係が続いていた韓国で、大々的に棟方の作品が紹介されるのは、今回が初めてのことです。
  そのような事実をふまえ、作品を通して見た真実の棟方像、そして普段の生活から伺い知る別の一面の棟方像を語り、棟方をご存知の方には新たな棟方像を加えていただき、今まで棟方をご存知なかった方々には初めての棟方の世界を知っていただく講演になればと存じております。講演の中で上映いたします映画「彫る―棟方志功の世界」には、作品と共に、その制作過程、棟方の人となりが存分に記録されています。棟方自身が語る言葉に、何を感じ取られるか、そこに真実があることでしょう。

  現在、国立現代美術館で開催中の「崔榮林・棟方志功」展は、日韓の近代美術の交流史を紐解く上でも意義ある展覧会と存じます。是非一度ご高覧下さいますよう、お願い申し上げております。

 

<石井頼子氏プロフィール
>

1956年 東京都に生まれる。母は棟方志功の長女。
1979年 慶応義塾大学文学部卒業。棟方板画美術館学芸員として作品の整理及び解説にあたる。
2006年  『棟方志功の絵手紙』(二玄社・共編)刊行。

 現在は講演会、執筆活動、展覧会監修等の普及活動の他、特に棟方の書簡整理に力を注いでいる。俳句誌『知音』に「沢瀉の風ー言霊の人・棟方志功」連載中。