重症急性呼吸器症候群(SARS)に関するお知らせ

平成15年4月30日
在韓国大領事部

1.皆様ご承知のように、SARS感染がアジアを中心に拡大しております。

2.韓国政府はその間去る4月28日には談話を発表し改めて対策を強化する等、国内での発生防止の対策を講じてきました。

3.しかるに、4月29日、韓国政府よりWHOの基準に基づく推定患者1名(但し、今後行われる検査の結果、細菌性肺炎であれば除外される)が、中国からの帰途、仁川空港で発見され病院に隔離された旨発表がありました。韓国政府としては引き続き厳しい水際作戦を実施し、国内での感染の拡大阻止に最大限の努力をしているとのことですので、邦人の皆様におかれましては今後とも気を付けて下さい。

4.注意事項
(1)SARSの感染経路は患者との近距離での飛沫感染の可能性が高いと言われています。特異的な予防法はなく、うがい、手洗いの励行等が勧められます(SARSについての概要は別紙をご参照下さい)。
(2)SARSと関連して、外務省より以下の渡航情報が発出されていますので、これらの地域への渡航には注意を払って下さい。

*「渡航の是非を検討(不要不急の渡航延期をおすすめ)」
中国北京市、広東省、山西省、香港、トロント
*「十分注意」
中国内モンゴル自治区、マカオ、台湾、ハノイ、シンガポール
*「十分注意」
中国全土(広東省、北京市、山西省、内モンゴル自治区及びアフガニスタン国境から100キロの範囲内の地域を除く)
*スポット情報
米国、ロンドン等

(3)SARSに関する更に詳細な情報提供を希望される方は、次のホームページにアクセスして下さい。
○厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/03/tp0318-1b.html、又は
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/03/tp0318-1d.html
○国立感染症研究所ホームページ
http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/update.html、又は
http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/update03.html
○厚生労働省検疫所ホームページ(海外渡航者のための感染症情報)
http://www.forth.go.jp

別紙

SARSについて
1.SARSの定義
WHOはSARSの症例定義を発表し、国際サーベイランスを開始した。
 ・疑い例:38℃以上の発熱と呼吸器症状を有し、発症10日前までにSARSが伝搬している地域を訪問したが、SARS患者と濃厚な接触をした者のうち、胸部レントゲン写真で所見がないもの。
・可能性例:疑い例のうち、胸部レントゲン写真で肺炎、または呼吸窮迫症候群の所見を示すもの。

2.SARSの経過
SARSの潜伏期間は2〜7日(10日との説もある)。急激な発熱の後、約4〜5日で、一部の症例は急激に呼吸不全に陥り死亡する(死亡率約4%)。

3.SARSの感染経路
感染経路は近距離での飛沫感染の可能性が高いと言われている。

4.病原体の検出
WHOは国際研究ネットワークを形成して、病原体の分離に努め、新種ヒトコロナウィルスがSARSの原因であることが発表された。

5.SARSの予防法
特異的な予防法はなく、うがい、手洗いの励行等が勧められる。

6.SARSの検査法
検査方法は、抗体検査、ウィルス分離、PCR検査法があるが、前2者は迅速診断に向かず、後者は検査感度が劣る。

7.SARSの治療法
特効薬はなく、症状に応じた治療を行う。

(了)