平成15年6月23日
在韓国大領事部
1.現状(23日現在)
保菌者19名、疑いある患者12名
2.症状
発熱はなく、出血を伴う水溶性下痢の症状。場合によっては溶血性尿毒症や血栓性血小板減少のような合併症を発生する。
3.これまでの発生地域
京畿道、ソウル特別市、忠清北道、光州広域市等。
4.記事内容(当地報道内容)
腸管出血性大腸菌の症状が子供達を中心に全国的に拡散している。
23日、国立保健院は「京畿道廣州に所在するS障害者施設の生徒2名(17歳、9歳)に血便とおう吐等の溶血性尿毒症の症状が出たため、この2名を疑わしい患者に追加した」と発表した。
また、溶血性尿毒症状で治療を受け15日に死亡した京畿道楊平の畜産農家の男児(8歳)の父母と弟(生後14ヶ月)、光州広域市の男性(31歳)等の4名は下痢症状はないが、毒素検査の結果、陽性が出たため保菌者に分類された。
同保健院は、農林部に協力を求め、京畿道楊平にあるこの畜産農家が飼っている牛の分泌物を検査する予定である。
これによって、腸管出血性大腸菌感染症の保菌者は19名、疑いがある患者は12名となった(現在までに認定患者1名と疑いのある患者1名の計2名が死亡)。
同保健院は、S障害者施設の給食に問題がある可能性があると見て、今月初めから同施設の食材を供給している業者を対象に調査を進めている。
特に、S障害者施設の2名を除いた疑いのある患者10名が中学校と幼稚園、学院等5ヶ所の教育機関に通っていたため、これら機関の給食供給元と幼稚園生が通っていた水泳場等についても調査中である。
国立保健院防疫課長は「今年初めて腸管出血性大腸菌の監視態勢を稼働させたところ、今後、新たな患者が発見されるであろう」と語った。
5.予防策等
国立保険院によれば、予防策等は以下とおり。
(1)手をきれいに洗うことが何よりも大切。
(2)施設や個人の環境衛生管理に努める。
(3)集団給食及び食品業者では、牛乳や乳製品は確実に滅菌処理するとともに、牛肉を調理する際には摂氏70度以上で十分に加熱(70度で2分程度加熱すれば菌は死滅)する。
(4)まないた、調理器具等を原材料別に分けて清潔に使用する。
(5)腸管出血性大腸菌感染症は、汚染された飲食物と飲料水、皮膚接触等を通じて感染する第1群の法定伝染病で、致死率は幼児10%、老人50%である。韓国内では2000年に1名が腸管出血性大腸菌感染症で死亡し、2001年11名、2002年8名の患者が発生した。